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STRAWBERRY MOON

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話はここから絡まる 7








「いいか?チャンミンは、いつも通りに
普通にスルーしておけよ。分かったな?」


ユノにそう言われて

僕は教授との距離は付かず離れずに、
ユノは研究室に近寄らなくなった。




優しくて繊細なユノのことだから、教授の傷を抉る事はしたくないんだ。


何にも言わないけど、行動で示す人だから、ユノは…


見える場所にも痕をつけなくなったのも、それを見て辛い過去を炙りださないようにしてるんだよね。ユノ…




…酷い言葉を投げつけられながら、たくさんの痕をつけられてたアノ動画

きっとその痕が消えるまで、悪夢にうなされたに違いなかったはず…



だから、教授は僕に痕を残した…
これは僕の予測でしかないけど、多分、そう



でも、僕はユノほどお人好しじゃないから

携帯のは消されちゃったけど、
パソコンに保存したものは、目に触れない最下層に保存してある。

教授が何かしてきた時用に…






「…、このレポートを纏めて、リーダーは、シムくん。よろしくお願いしますね?」


ユノが来なくなってから、教授は表面上何もして来ない。

なんでこんなに静かなんだろう…



…僕が教授のパソコンに潜りこんだ事はバレるはずは無いだろうし…

串刺したし、足跡も残してない。
ロック解除だって、痕跡を残してないはず…






みんなが帰っていき、久しぶりに教授と2人きりになった。

部屋に響くのは、マウスのクリック音とキーボードを叩く音


…でも、その静寂を破ったのは、教授で…



「ユンホくん、学部長の娘さんをあっさり振ったって?」

「…そうみたいですね。」

「君とのこと隠そうともせずに、恋人がいるって、言ったらしいね。
あんな風に振っといて、恨まれないのはなんででしょうね。」


その言葉が、胸に刺さる。
彼が恨まれたから、教授は……

僕の表情の変化から何か読みとったのか、教授は席を立って…



「…やっぱり、僕のパソコンに侵入したのはシムくんでしたか。何も言ってこないので、勘違いかと思い始めたんですけど…そんなわけないですし。」


どんなことを思っているのか。

表情から読みとろうとするけれど、僕から視線を外し、窓の外に目を向ける教授の横顔からは何も読みとれない。




「シムくんはハッカーかなんかですか?
ふっ、動画保存しませんでした?
更新日時があの日に変わってたので、いつ脅されるのかって、思ってたんですけど、ね。」


更新日時…、抜いたら変更されるように、してたのか…


「ユンホくんと久しぶりにすれ違ったんですが…、なんでしょうね。律儀に挨拶するんですよ。
以前は、咬み殺す勢いのある目でみてきたのに…、彼も、知ってるって、事ですよね。」


僕は返事をしないことを選択し続ける。

教授への警告音が僕の中から消えないから…
…僕には、自分よりも何よりもユノが大切だから…


「僕が可哀想だとか、思いましたか?」


そんなことは思っていない。

もし、僕だったら…、どんなに苦しくても、罵られても、ユノの側から離れられない。

離れない。
決して、離さない。




「あの人達が、あの動画で脅してきたら、もう一度傷付く覚悟で、あの人達も沈めようと…、ずっと隠し持ってたのが仇になりましたかね。」


淡々と話す内容は、大体僕の想像通りだったけど…


「…、彼がね。僕と幸せでいる事が許せない。って言われましてね。別れなかったらネットに流すって送られてきたんです。」


彼女のいた彼を愛して、彼も教授を選んだ。
その先にあったのは、最悪の結末で…

別れたけれど、いつそれをネタに脅されるかと


「彼を奪った僕も悪いんですけどね。
でも、あの人達がアレを晒す時には、自分達の素性がバレないように加工される恐れがありましたから。保身用だったつもりなんですけど…見てどう思いました?」



外に向けてた視線を僕に戻し、ジッと見据える目は、アレをパソコンから抜いたのは僕だという確信に満ちている。

驚きも、質問も、否定の言葉も発してない僕も暗に認めてるって事になる…けど




「どう聞いても答えないつもりですか。
…本当にシムくんは賢いね。」

小さなボイスレコーダーをポケットから机に出す。

「僕が、こういう人間だってこと、君には丸見えですか…。本当に可愛げがない人だ。」





「何で、ソレを僕に見せるんですか?
僕には、教授が考えている事がわかりません。」

「聞きたい事があるからですよ。
ほら、こうして見せたら、シムくん、口開いたでしょう?」


まだ録音ボタンが押されたままのボイスレコーダーを指さし、ククっと笑う。



教授のその笑みが消えた時
……哀しみに揺れる瞳が現れる。



「どうして君たちは、強くいられるんですかね。
…僕がユンホくんに、シムくんをレイプしたって話した時なんか…、殴られると思ったんですが、黙って聞いてるだけでしたし…」

「…え?」

「でも…
僕がシムくんの将来を保証するから、黙って身を引いて下さい。って言ったら、それは出来ない。と。」


ユノ…


「では、シェアしましょう。と言ったら、
シムくん。君の意思に任せると彼は言いましたよ。自分からは離れない。と、はっきり僕に…」


教授の頬に一筋の涙が伝う


「僕が、あの時、欲しかった、言葉を…
息をするように……、あっさりと。」





…あの日、そんなやり取りがあったなんて、
ユノは一言も

…ユノは僕を責める事なく愛してくれた…何も聞かず

治りかけのユノの噛み跡がズクンと疼く。


どんな思いで教授の話を聞いたのか、
どんな思いで、痕を、見たのか…

…僕の試すような言葉がどれだけユノを傷つけたのか




「何でシムくんが泣くんですかねぇ。
知りませんでしたか?学会が終わったあの日、ユンホくんをバイト先で捕まえてね。
まぁ、10分程度でしたから…」

「え?」

「ふっ、あっさり受け入れられて、話は10分もかからなかったかな?」



あの日、ユノが帰ってきたのは、バイトが終わってから、2時間以上経ってたのに…

10分?バイト先から家まで30分もかからない


ユノは…何処にいたの?
…何を…、思っていたの?



「君は君で、決して譲ろうとしない。
君なら分かってるはずですよね?君じゃなく彼を狙っていると…」


…だって、僕は、


「その絆、羨ましくも嫉ましくもあるね。」

「…もう、12年ですから…」

ユノを想い続けて、やっと…、

「…ふ、12年、ね。でも付き合ったのは最近でしょ?」

「2年、ですけど、ずっと、ユノだけですから。」



僕も彼だけだったんですよ…
それでも彼は僕の前からあっさり消えました。

そう呟き、ボイスレコーダーを僕の机に…


「心配ならコレも取っておくといいですよ。
君は…、ある意味、僕に似ている。」

「…かも、しれませんね。」


「戸締りよろしくお願いします。」

「はい。」



静かに去る教授の後ろ姿は、高潔で…

僕らが目の前に現れなければ、こんな卑怯なことはしない人だったんじゃないかな。

きっと僕らに自分を重ねただけ…



僕も帰る用意を始める。
ボイスレコーダーの情報は全部消して教授の机に戻した。


机の下で操作してた携帯の録音ボタンを解除する。

このボイスメモ…、迷うけど…

自分の方も消去する。




これは2人だけが知っておけばいい事実。


それよりも…、今は…




早くユノに会いたい。





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みなさん(๑˃̵ᴗ˂̵)ポチっと&拍手ありがとう♡
教授と直接対決はチャンミンだったけど、諦めさせたのはユノだったみたいだねヽ(;▽;)ヨカタ
辛い闇ゾーンを一緒に潜り抜けたみなさん。おめでとうございます。
次回より徐々に変態級な…愛の告白合戦が繰り広げられる予想だス(・∀・)え?いらない?

今日も読んでくれてありがとう♡
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Category - 話はここから絡まる

2 Comments

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2017/08/26 (Sat) 14:34 | REPLY |   

僕猫  

僕兎さんへ

こんばんみ(・∀・)土曜日大好き僕兎♡
ドキドキした?教授とのやり取り。
僕猫もドキドキしながら見守ったよ←脳内は思考と別個w
そうだね〜♪ユノにほれなおしちゃうかも?
大好き〜!大好き〜!ってなるかもねぇ♡って、私は知ってるけどな←コラ!
ユノはゆのゆのに負けないんだから!←ぷっ

2017/08/26 (Sat) 21:21 | REPLY |   

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