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STRAWBERRY MOON

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微熱 3

Category - 微熱
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夢がどんどん変化していく

あの日から…








声に合わせて動く咽喉



それだけしか映像はなかったはずなのに見上げればあの日のターゲットの顔で

あの薄い唇が紡ぐ言葉は日を追うごとに次々と多くなり映像が進んでいく



あの日出逢ったチャンミンと少し違うのは

その素肌が小麦色に焼け少し幼く
俺のことをお師匠様と世話をやき笑う


俺も俺ではないけど俺で
自分の口から出てる言葉は俺の意思とは切り離されているけれど俺の声



ずっと続く夢
ずっと続いている微熱



この夢はなんなのだろう








「この間の成功報酬だ。上手くやったな?
というか俺様のカメラの腕か。」



「…彼は何も反論しなかったのか?」


「知らない。けど上手くいったってことはターゲットもそれほどクライアントのこと好きじゃなかったんじゃない?」






そんなわけない。


あの時、彼女がいるのか?と問えば
はにかむように微笑み


…心までずっと共にある人がいる、と…








「あぁ、そんな顔すんな。こっちはきっかけみたいなものをただ与えてるだけ、」



「…そういう時に人は本性現すんだから気にするな。だろ?」


「そいこと。」






手渡された封筒の重みは風に飛ばされるくらい軽い

人ひとりの人生が変わったっていうのに


…あんな顔で、愛おしいっていうような声で想いを語ってたのに俺が壊した




罪悪感


それじゃ済ますことができないほどの背徳感




あの不可解な夢も俺の心に重石を乗せる

俺は彼に…
いや、彼に似た夢の中のやつに…





「大丈夫か?まだ熱下がらないの?
医者に診てもらってこいよ。」


「あぁ…、」




行ったっていつも同じ

ちょっとした風邪、精神的なもの、元々平熱が高いんじゃないかって

調べてもなにも出てこないから俺も諦めてる






「…そうだ。おまえご指名で妙な依頼が入ってたんだけど、」


「なに?」





手渡されたのは金の入った分厚い封筒と写真付きの資料



…12年前、か…

その時別れた友人を探して欲しい、と




「…確かにこの金額は多すぎるけど、」


「それは手付金だってポストに放り込まれてた。…成功報酬は倍だってさ。」



「それは…、」





凄すぎるだろ。

金って言えばペラペラの紙数枚あれば万々歳なのにレンガなんて初めて見た




「で、依頼人との接触方法は?」


「ここに記されてる私書箱に送れってさ。
名前も偽名っぽいしな、気味悪いけど拒否は不可だって、」




確かに手元の書類には必ず俺が仕事を受けるようにって…





ふと目がひとつの写真に釘付けになる

見たことのあるような森の景色
空を見上げるように撮られたそれはどこか懐かしくて




『こうやって寝転ぶと空に包まれてるみたいでしょ?』




幼き声が頭の中に響く






『こうやって空を眺めると空に吸い込まれそうです。』





重なり合うようにあの夢の声も




『おししょさま、まだ時間はありますよね?』



靄の中から伸びてくる俺の知ってる指先

髪をなぞり頬を滑り唇へと流れてくる




『僕に……の愛し方も全部、教えてくださるんでしょ?』





その映像が白昼夢のように

それが一転
ヘッドライトに照らされたような強い光


声が幼き声へと変わる




『ひょん、帰らないでよ。遠くにいっちゃったらもう会えないんでしょ?』





地面に寝転び
横に視線を移して行くような揺れる映像

逆光で上手く顔は見えないけど小学生くらいの…、その手が俺の髪へと…伸びて、、






「おい!大丈夫か?ユノ、
具合悪いんなら休めよ?これ期限は書いてないし、別にゆっくりでも、」



「…すぐ出るよ。」




「おい、おいって、
……、、おまえ本当に大丈夫か?」





「あぁ、大丈夫。…これくらいあればとりあえず足りると思うか、あとは預かってて。」




札を数枚抜き取り封筒をレラに押し付ける

椅子にかけてたよれたようなジャンパーを羽織りポケットに札を突っ込んで…



この胸が騒めくような粟立つような
腹の奥底を掴まれ引っ張りだされるような感覚を思い起こさせる写真が


俺を呼ぶ




「…気をつけて行ってこいよ?
あ、携帯忘れず持ってけよ。あと、毎日連絡を…、ってテミナを助手に付けるか?」


「いや、大丈夫。」





なにかに導かれ俺の中の扉が錆びた音たて開き出す。



そこから差し込む光は吉なのか凶なのか…、



鈍く痛む頭
続く微熱



…こいつらはいったい、誰、なんだ?









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今日も読んでくれてありがとう!
不可思議な世界へようこそ←なにがなんだかわからんし!(๑꒪ㅁ꒪๑)
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2 Comments

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2018/09/22 (Sat) 00:32 | REPLY |   

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2018/09/22 (Sat) 07:11 | REPLY |   

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