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STRAWBERRY MOON

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リア彼 4

Category - リア彼
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「四郎さん!シローさーん!」





僕に向かって駆けてくるあの人は…


…あぁ、四郎じゃなくってシロね。
人の往来が激しいこの場所で“sironekoさん”とは呼べないか、







「し、しろさん、…すっごい偶然だな?」




額に薄っすらと汗を浮かべ
この暑い最中に黒系のスーツ姿

休みの日まで出勤だったのか、どうりで…




「…どうも、」


「スーツ姿じゃなかったから一瞬見過ごすとこだった。」



「いや…、こんな格好なのによく分かりましたね。」


「しろさん、背が高いから、」




ゲームしててもこの人来ないし
課金用のカードと軽く食べられるもんでも
と近くのコンビニに来たらコレだ。






「…ずいぶん、ラフな格好だな。」




僕のことを上から下まで見たかと思ったら
改めて驚いたって風に


そして少しだけ頭を傾けて口角を上げる



細まった目元は優し気で
額を掻いたり親指で鼻の上を掻いたり


…そんな喜ばれるとなんだか照れる


真っ直ぐに『味方ですよオーラ』をガンガン放ってくるから、つい




「家近くなんで、」



とリアルネタを暴露してる自分


にしても、
Tシャツにハーフパンツ
部屋着の涼しい格好で出て来たところをつかまるなんて思ってもいなかった。







あの日、

初めて待ち合わせを近所の店に指定された時はビビったけど

僕ん家とこの人の会社が目と鼻の先だったっていう偶然の運命







けど、
休日だから会うことなんてないよな。と




この人の会社から数分のところに僕の家があるなんて…バレない自信があったのに







「なんだ。あの日駅まで一緒に来てくれたのは俺に気を使ってくれたんだ?」


「良いように考える人ですね。Kotoraさんは……、」




満足気にニッカリ笑って
それは照りつけてくる日差しより眩しくて

会うのが2度目だって思えないほど身近に感じさせるその笑い方は、


…営業が天職って感じだよな


人の中にスッと入り込むこの雰囲気





「だから子虎じゃなくってユノで良いって、
あ、そうだ!会えたついでに…」







鞄を広げようとしてるその人の腕を引きビル横の木陰へと



往来の邪魔になりそうなところで何してんだよ…

こういうとこはゲーム内と一緒だな。


自分しか見えなくなっちゃって、よく裏からの攻撃でヤられたり、味方と交錯しちゃったり





「やっぱりしろさんは気が効くんだな。
営業向きって感じがする。」


「僕は技術職の方希望だったんですけどね。」


「へぇ、そうなんだ。
しろさんみたいな人ならどこでも上手くやれそうだな。」


「そうですかね?」




ゲーム内では毎日のように会ってはいるけど
知り合ってからさほど…、



なのにこの人の言葉はすんなり僕の心に入ってくる。

つい攻撃的になりやすい僕なのにスッと…





「また分かんないとこが出て来ちゃって、」


「またゲームのことですか?」



「…面倒くさい、よな。人に教えんのは…」


「そんなことはないですけど、
こんなとこじゃ、落ち着きませんね。」





さっきから、通りを歩く人たちからくる視線

チラチラと、
この人に送られる視線



ゲーム内とは真逆の雰囲気を醸し出し
壁に寄りかかったくらいにして鞄を小脇に抱えるとか…

どっかのモデルかよ、



なのに、




「パワー系をあげたいんだけど、上手く上がんないんだよ。
そうだ。この前の店に今から…」





なんて、オタクっ気バリバリじゃん


…んでもこの人、一生懸命だしな、





「うち来ます?」


「しろさん家?」


「って言っても、実家住まいですけど。」






この場所でこんなに視線浴びるよりは
この格好であんな洒落た店に恥かきに行くよりは


うちの方がマシかな?って、






「行く!…しろさんの実家か。
ってことは家族と住んでるってことだよな?」


「そうですけど…」



「んじゃぁ、少しここで待ってて。」





答える暇など与えてくれず
押し付けられた鞄を落としそうになりながら受け取って



…また走ってる、



…犬っていうより猪だったかな?
猪突猛進って感じ






僕のうちに来るってことは
あの人、仕事は終わったんだろうけど、



なんで僕は…
まだ名前すら教えてない人にうちに招こうだなんて


なんで思っちゃったんだろう…






綺麗に包装された箱抱えて帰ってきたその人に


「僕の名前はシム・チャンミンです。」


そうリアルな僕の名前を告げ




「そっか。チャンドリか。」



なんて僕の名を勝手に愛称つけて呼ぶこの人を
憎めないな。なんて思っちゃったんだろう?




スーツ姿のリアルな彼と
ラフそのもののリアルな僕



並び歩き少しだけ自分を話す
同じくらいの視線、同じくらいの歩幅



ヒグラシが鳴き始めた公園を横切って家までの道を歩く





この偶然出会ったこの日から
僕らの関係がリアルへとちょっとずつ

少しずつ繋がっていくことになる




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今日も読んでくれてありがとう。
みなさんは当落ドキドキディだね。行きたいところに行けますように!
ライブ行けない僕猫、もう…脳内映像に逃げまくりw
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Category - リア彼

1 Comments

ramchy  

おー、結構急なお宅訪問!!しかも実家とはハードル高い(¯―¯٥)

2018/07/17 (Tue) 18:12 | REPLY |   

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