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STRAWBERRY MOON

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音 86

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はちじゅうろく?(=^▽^)σ

さてもうそろそろ…そろそろって思いつつ


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階下から聞こえてくるピアノの音




速くなったり遅くなったり
時折止まって同じフレーズを何度も何度も





窓から入ってくる風はもう肌寒く

乳白色のレースのカーテンが揺れてる先の広葉樹は紅色がかっている



ったく、もう寒くなったから窓開けっぱなしにしないでってあれほど言ったのに






けど、
僕らが愛し合うと部屋中があの匂いが充満しちゃうから、しょうがないっちゃしょうがない






一週間の疲れがドッと出て
日曜の朝はこうしてユノの方が早起き


そんな不器用でもないけど器用でもないユノが朝食を作ってくれる日



この前なんて目玉焼きの裏が焦げ焦げで
なのに黄身は半熟

なんていうおもしろい卵料理と

なんの調味料を入れたんだか分からないトマトのスープ

そして、青菜の混ざったおにぎり


色合い的には可愛いらしいそれらは
なんともユノらしくて



心があったまる。



苦手な事にも果敢にチャレンジするその姿が僕の背中を押す

頑張れる。ユノがいれば


側にユノがいてくれたら空まで飛べそうな気になる。




勉強も自分の会社ともうひとつの会社


頭ん中がパンクしそうになるけど
僕の帰ってくる場所があったかいから

僕が僕でいられる。







開けっ放しの窓を閉め
部屋の隅に置いてある籠抱え下に降りようかな?と、


ふと窓脇に置いてある鏡に映った姿
…ユノの独占欲が見えて変な顔んなってる僕




紅い証

紅葉した木々の鮮やかより鮮やかな痕



Tシャツと上着を拾い着込むけど
やっぱ、頬が緩む



僕が求め、ユノが求め
求めあって欲しあって隙間を埋めあって

ひとつになる。


そんな僕らは互いにヤキモチ妬きだって
そんなのが分かったら…、なんか、ね?


なんか、にやけ顔が、なおらない。


「…中坊みたい、だな…」







ここに越して来た頃はタガが外れたみたいに僕を欲してたユノだけど

今はなんだか落ち着いて


僕がその気になるのを待ってるみたいな?



…最初はユノが僕のこと飽きたのかと心配するほど大人しくなったんだけど、僕が触ればすぐに受け入れてくれるから…

しかも…、いつも準備万端、とか、



僕への気遣いが見えて

だから、
なるべくユノを満足させてあげたいけど寝落ち、とか…、自分の体力の無さが、


ユノはあんなに元気なのに…と


そこだけ少し落ち込むけど
僕の落ち込んだ顔はユノを心配させるから

なるべく笑っていたい。
優しいユノのために











「はよ。今起こそうかなって思って
おまえ今日は店出なくていいかんな?」




「僕なら大丈夫ですよ?
店で書類整理したいし…、ちょっと家のことしたら行きますから、」





鼻の下を指で擦って緩みそうになってる頬がピクピクっと動くユノが、なんだか健気で


あんなにセックスしてるのにいつも恋の始まりみたいな感覚に陥る






「…ピアノ、練習してたんです?」


「ん。たまに弾いてやんねぇとこいつも可哀想だろ?おまえも弾いてみる?」



細長い椅子の端に寄り
空いた場所をポンポンっと…、



「僕…、猫踏んじゃった、くらいしか…」



それも曖昧な昔の記憶



「いいねぇ。んじゃ、弾いてみっか。」







腕と腕が触れ合うほどくっついて隣に座れば
ほのかに香る

優しい石鹸の香りに誘われて顔を寄せれば
柔らかな感触



未だにドキドキするんだ。ゆの



こういう何気ないキス
触れ合う肌と肌

離れぎわ煌めくその瞳の奥に愛を感じる時






「ふふっ、なんか照れんな。」


「です、ね。」



「ん?チャンミンも照れんの?
……、おっまえ、耳が、真っ赤っ!」



って、ゆのだって、
ゆのだって、首元まで真っ赤じゃん…



照れ隠しのように笑うその声が鼓膜を震わす



ポンっと軽く鳴る黒鍵の音






「んじゃ、弾いてみ?」


「自信ないですけどね…」





過去の記憶を探り探り…
小学生の頃、友達とふざけあって弾いただけの曲



重ねられる音は、僕の音にメロディをつけてくれるような

豊かに重なるハーモニー





「上手いじゃん。」


なんて言葉に心も指も踊る





「…ふたりで弾ける曲、
増えていくといいですね?」



「だな。
ん、じゃ、なんか簡単なやつ探してみんな。」



「先生、よろしくお願いします。」




なんておどけて
僕らの笑い声も、重なる






朝の短いひととき


戯れあって、くっつきあって
ユノが頑張って作った朝食を食べる

今日のは具沢山のスープとトースト


胃もほっこりあったまって寄り添いあって
ふたりで片付けて



幸せって日常の中にあるんだなって



僕らの毎日はそんな風に少しずつ
穏やかな音に変わっていった。





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今日も読んでくれてありがと♡
さぁて、と、もうそろそろ音も店じまいかなぁ?
脳内では永遠と…←いつものことですねぇ。
拍手もランキングも「もういいんじゃない?」ってなってきたので、はい╰(*´︶`*)╯ふふ♪
あと数話で一旦こちらは終了予定、多分←え
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2 Comments

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2018/07/06 (Fri) 15:41 | REPLY |   

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2018/07/07 (Sat) 00:14 | REPLY |   

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