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STRAWBERRY MOON

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リグレット 23

Category - リグレット








朝を知らせる暁鐘の音


ここは…


時が止まったような空気
過去の香りが残る空間


暗闇の中、目を凝らす。





自分の体に掛かっていた毛布を剥げば
何も身につけていない自分に焦る

意識ないうちに抱かれでもしていたら
自分を絶対に許せない


カラダに違和感がないか掌を滑らせ確認する



…、大丈夫、されてはいない。


けれど、誰かに肌を晒したなんて考えるだけで吐き気がする。





首に巻かれた包帯
痛みよりも後悔が襲う


…きっと落ちた血がユノを苦しめる

冷静になれば自分の行動が浅はかに見え
こんなことなら抵抗などせずに大人しく従えば良かったのではないかと

自分がまた嫌になる。


あのあたたかなユノの元へと帰りたい


すぐに甘えた感情が芽生え毛布を握り締める。

ずっと夢の中のような生活だったから
ぬくもりなく起きるこの瞬間でさえ切ない。


腕と腹部に鈍い痛みが残り
肌のあちこちがチリっと痛む






…ユノは、大丈夫なのだろうか。
俺のせいで何か不利な状況に陥ってしまってないだろうか

ユノの大切なお守りは守り抜けたんだろうか

俺の甘さが招いたことを
また自分のせいだと…思っていないだろうか




ユノをこの道に引き込んでしまったのが自分だという現実


初めから俺を助け出すために
力になるために近付いてきてくれたのだと

見つけ出して迎えに来てくれたのだと
そう思うだけで申し訳なさで一杯になる。




どうして自分はここまでならなきゃ気付けないんだろう。

どこまで目を逸らして
どこまでユノの幸せをむしりとって

どこまで…ユノを苦しめれば気がすむんだろう…



愛だけを与えたいのに
その愛すら守りきれないような弱い自分


与えたい。だなんて何様だよ俺は


自分の決心はユノに甘えきったものだった
自分で掴み取ったものなんてひとつも無い





…憎むべき相手だけどアイツの言う通りだ


どんなことがあっても生きなければ、真っ直ぐに立っていなければ、ユノをもっと苦しめることになる。


自分が逃げ出したいからといって、逃げたら駄目だ。

望まずことにも耐え見据えなければ
自分の立場を



自分のためにもユノのためにも

弟である…テミンのためにも、









あの頃、ユノを追って夜の街に繰り出したのは弟のテミンにも会ってみたかったから


「よくね。テミナのバーに顔を出すんだ。
あいつらには兄弟だとは伝えてないけど、仲良くやってる。」


そう言うシウォンさんの表情でテミンがこの人の愛を受けていると知る。


良かった。幸せそうで、

そうは思っていたけれど実際見てみたかった。
本当に幸せか確かめたかった。






一目見て…この子が弟のテミンだ。とわかった。



柔らかくしなやかな心を持ち
揺るがない芯があり人を包み込む

ふわり微笑めば、空気を明るくし
ひとつ引いたところから押し付けない気配り

庇護欲を掻き立てるような雰囲気があるのに
実際はよく周りが見えてる



甘やかしているようで甘やかされてるって
シウォンさんから聞いてた通りの弟で
目にする度、愛おしく思った。



父もそんなテミンの母に癒されたのかもしれない


真っ直ぐ過ぎる母は父にとっては…強すぎた

自分の過ちや弱さを目の前に突きつけられる感覚だったのかもしれない

それが今は分かる。
目の前に突きつけられる現実から逃げだそうとしてた自分、だから…





テミンとユノのやり取りはこどもの喧嘩みたいで
笑いが絶えないふたり

そんな姿に胸がチクリと痛んだ

自分がきっかけで狂った歯車に巻き込んだっていうのに、チクリ、と




テミンの母までも父の巻き添いで亡くなったのかもしれない。というのに

母が狂ったように事故再調査依頼をしに警察に足を運び続けてた。




ユノやテミンの母の命を奪ったのは…
あの一族、




そう知っているのは自分だけなのに
継ぐ者なのに

彼らに何もできない。


出来ないどころか…俺は逃げ続けてる







父も…絡めとられていく人生で無かったらば

いや、その権利を持つがゆえか…
父が目を逸らし続けた結果なのか


母から聞いていた話と自分の記憶
バラけてたピースがハマり出す



闇の世界を覗き見て、気付き始めた命をかけた駆け引き蠢く利権争奪

騙し騙され、金に狂わされた生き残りバトル

魑魅魍魎とも言える世界
生きる意味がなんなのかわからなくなる程の



同じだ。この血筋と…
そして、自分を生きていくということと



本家の人間…生き残ったのはアイツだけ

父も母も…
ユノとテミンの母たちも

シウォンさんを可愛がってた母の親友も…
流されるがままの自分も…

あの世界で言われるところの敗者
喰われるもの



女に生まれれば、あらゆるネットワークのために繋ぎに出されるか、血が薄い母のような人は母と同じような運命に

男に生まれても、金を生む者にならなければ全て巻き上げられるか…俺のように扱われる


狂った状態から抜け出せずに

抜け出せないどころか、時代の流れにまで巻き込まれ…本家が苦しいからこそ益々狂っていくループ



ループだから仕方ないと心逃げる自分



ここまで思い巡らせるだけで胃が重くなり
脳は考えることを拒否する。



ここまでされて退路を断たれてるってのに
何甘えたことを…

またユノだけに背負わせる気か?
神に祈るだけしか出来ない自分のままでいいのか?


愛を罪にしてしまってるのは、自分だ




重苦しい闇の中に光を探し目を閉じる




母が守り抜いたもの、
それがユノの助けになるのかもしれないと…自分を奮い立たせる

自分を生きる為にも、




…母は、父と俺に何を期待していたんだ?




母が立ち続けたのは父への愛だけ?
シウォンさんにユノたちを託したのは…なぜ?


毎月手を引かれ手を合わせていたそこに眠ってた人は

シウォンさんが慕っていた
復讐まで誓わせたその人は…

母の親友であり父の…妹



彼女の死は母に何かを与えた出来事だったように思い返す


「ちっちゃんが自分で死ぬわけなんてない。」

呟き見るのは
父を想って見ていたはずの写真たて


もしかしたら…色んなものを掛け違えて俺は見ていたのか?



母は…何かと戦っていたのだろうか
父は逃げてただけなのだろうか

ユノへの期待、自分と違っていたものは?

ユノの母への関わりを絶った父は薄情だったからなのか?それとも…


母がユノの後ろ姿に手を合わせてたのは…
持たせてたはずの手紙には何を


そして、
なぜ母が命をかけてまで俺を庇った?
書類って…なんだったんだ?





「全て断ち切る強さを持つためにも学問はしっかりとなさい。」


母が自分に言うことはそればかりだった。

人とのトラブルがあっても優しく抱きしめるのではなく


「人に求めるのではなく、自分の中に答えを見つけなさい。」


と…
頼りたく縋りたい気持ちを幼い頃からたしなめられてきた。


母の言葉はいつも「自分自身と戦いなさい」
そんな風に…、


それを、愛されていないと感じてきた
ひとりきりな自分は生まれてきたことが罪だと

それは愛受けるべき兄であるユノへ
俺を産み落とした母の贖罪のように感じていたけれど…違かったのかもしれない。


亡くなるまでずっと
亡くなっても…母を見誤っていたのかもしれない



蓋したがっていた記憶を掘り起こすのは
苦しい


苦しいけどユノは…
ユノは自分を歩いている

俺を愛し守ると決め、
手放したもの乗り越えてきたもの


迷い苦しんだのだろうけど
それでも手を離さずに側にいてくれた。





ひとりで立てない自分は
心の中でもユノに縋る


ユノの隣に戻るためにも
と思えば、苦しみが和らぐ


自分は弱い
弱いけれどユノを感じれば強く在ろうと思える






「ユノ…」






吐息ではなく、自分の声…












突然の光に目を細め
重い音響かせる扉の方に顔を向ける



「旦那様がお待ちです。」


そう言われ毛布で身を隠し立つ


「桜のように綺麗なカラダひとつで兄様をお迎えください。との旦那様のご命令です。」



…ユノが来てる、のか?
桜のような…って、


毛布で隠した自分の肌に目を向け、光受け初めて見るその光景にゾワり寒気が背中を走る


でも、それでも怯むところだけは見せない。
つけいる隙など与えない。








目の眩むような光の中へ一歩踏み出す。







「綺麗な桜だろう。なぁ、ユノさん。」




声する方へ目を向けると愉しげな表情のアイツと




「…チャン…ミン…、」





ユノ…、

目を逸らさず戦い始める俺を見て欲しい





「…テグさん。返して頂けませんか?」




見開かれる瞳

そこに映る俺は、あなたに並び立てる自分になれるだろうか



全てを返して欲しいとは言わない。

地位も権力もお金も
返してもらう気は一切ない




「僕の服を返して頂けたら、今回のことには無かった事にさせて頂きます。」




大切なのはユノ
そしてユノが愛してくれる自分


欲しいものは自分で掴みとる。



戦うべきは…、





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今日も読んでくれてありがとう♡
思った以上に苦しいゾーンが長く暴力的シーンも満載でしたが、それでもお付き合いくださいましてありがとうございます。
ふたりはどう折り合いつけていくのか…な
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Category - リグレット

4 Comments

no name no life  

チャンミンお母さん安心して下さい。ユノに愛されてあなたの息子は覚醒しました!
むー!しかしチャンミンお母さんにそんな伏線が有ったとは!猫耳さん感服です。_| ̄|○
そして明日もやっぱりドキドキです💓
昨日のは、ユノ&チャンミン TVXQ &ビギ 猫耳さん&フォロワーを詠んだメッセージどす。
猫耳さんのHawkingさんメッセージがかっこよかったんで感化されちゃって(汗) ちょっとキモい…regret どす>_<

2018/03/17 (Sat) 20:19 | REPLY |   

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

2018/03/18 (Sun) 06:31 | REPLY |   

僕猫  

no name no lifeさんへ

ぷぷ♡僕猫には猫耳つけてにゃいけどつけて書き起こししようかなん?(o^^o)
猫耳って名もなかなかかわいいなぁ。
でもおいらは僕猫なりよん♪ふふふ

ん?おぉ。そういうことなのか!
そんなユノとチャンミンと名を並べるなぞ…無理っす。←ぷ
本当にヘタレ僕猫そんなん書かれたら穴掘って隠れます←ぷぷ

雲の上の(//∇//)眺めている事が至福。なくらいの、豆粒くらいがベスト的な、絶対自分とは絡めて考えられない的な…
そんな怪しいファンなので←ぷぷぷぷ

脳内妄想だからジロジロ観れるw
という僕猫であります(//∇//)

2018/03/18 (Sun) 08:05 | EDIT | REPLY |   

僕猫  

レ◯ニ◯さんへ

戻ったよ!オンニ〜♪

でもどうやって戦うの?と呆然と観てた僕猫
本当に脳内で何が起こってるのだろう←紙に書き起こしてからかけ!

…頑張る←ぷ
絶対幸せになってよね!←脳内にアピールw

2018/03/18 (Sun) 08:08 | EDIT | REPLY |   

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