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STRAWBERRY MOON

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我はわれ也 5

Category - 我はわれ也









「それじゃ、約束通りに。」




眠ってる人を起こす、
なんて初めての経験だったけれど

そのまま夜を明かすほどの
勇気も根気もない僕は…

気持ちよさそうに眠るユノさんを叩き起こしてしまっていた。





「明日も仕事なんだよな?」


1度ついてしまった嘘

それを撤回出来る勇気などなく、僕は頷いていた。


「俺が遅くなったことが原因だし、喋り過ぎたのも…な?」


それはあるけど、
ユノさんが戻ってきたことすら気付かず

集中し過ぎて、
ここがド田舎だってことも忘れて
終電を過ぎるのにも気付かなかった僕の…、

僕の明らかなミス



「始発で間に合うからソファを一晩貸して欲しい」と申し出た僕の案は一蹴されて

今日中に約束だから僕を家に送り届けるって言って聞かない。




「俺が寝ちゃったから、声かけにくかったんだろ?」


僕が綺麗に積み上げた書類をその辺にあったリンゴの空き箱に入れたかと思ったら、

僕を促して車まで運んでくれた。







…って、この車










道が悪いはずなのに、振動を殆ど感じない。

寒暖差があるというだけあって、外は寒かったのに…

お尻がポカポカしてきて、ふわふわのクッション、質のいいレザーの感触




「…あったまってきたな。
この車のいいところはソレだけなんだ。」


…それだけ、じゃないだろ?
初めて乗った…

こんなバカ高い
「自己顕示欲の塊!」のような車




「…ユノさんって、お金持ちなんですね。」

「別に俺は普通だよ。この車だって羽振りが良かった時にいきがって買っちゃっただけだしな。」


…田舎なら、家1軒軽く建ちますよね。この車




「あの村じゃ、1番使えねぇ車だから。
雪降ったらアウト。
坂道も上がれねぇ情けねぇ車だって…、
おふみさんにはよく笑われてさ。」


おふみさん…、
確か、山村留学の学園名も「御文学園」
財団法人の名称も「フミのこ」


あの村にパトロンがいるってこと?
まだそこまでは確認してなかったけど…


甘いマスク、物腰の柔らかさ、そしてこの車

ホストかなんかだったとか?




こんなクソ高い車乗りまわす奴なんか
いけすかない高慢チキ…と


普段なら嫌味のひとつでも毒付く僕だけど



こうも乗り心地良く、
こうもユノさんが謙虚だと、、



って、現金だな。僕も…





「…眠くなってきたんなら寝ていいぞ。
俺の運転なら、2時間もあれば着くから。」

って、法定速度を無視する気ですか?
しかも、僕んちまで?



「あの、電車がまだ動いてる駅まででいいです…けど。」

「荷物があんだろ?
それにソレ調べんの面倒臭ぇし。」


って、もう思いっきりタメ口…、
僕より2個上だけど、




さっき見た資料では、まだ29歳
で代表、この車、あの家、志を共にする仲間
残念さんだけど男前、


鼻につくほどのハイスペックな勝ち組


なのに、僕を軽んじる感じもない。
見下さない自分に酔ってる感じでもない。





…そもそも、なんで僕に依頼してきたんだ?


不思議なことだらけ
狐につままれたみたいで…って、ユノさんが狐とか?




横顔をしみじみ見てみれば、小さな顔に付いてるひとつひとつのパーツが人間離れしてるように見えてきた。


鼻筋が綺麗に通って、…狐?
切れ長だけれど、クリッとしてる瞳は黒目が大きくて…、狐か?

下唇の方がぽってりっとしてて、美味しそうに実った果実みたいで…





「なんだよ。そんなにジッとみて。」

「え?ぁ、狐みたいだなぁ。と思いまして。」

「え?俺?初めて言われた。
虎の子みたいだとは、よく言われるけど。」


「あぁ、確かに。」


僕がそう言うと、ボンって音が聞こえそうなくらい一気に顔が真っ赤。

こんな凄い車に乗ってる人とは思えないほど


凄く不思議な人だな。
調子狂う…





「…なんで僕だったんですか?」

「ん?」

「ユノさんの構想を実現させるのであれば、功績が高い企業に依頼するのが妥当だと思いましたけど。」


資料を見たら、HP作成、顧客管理システムくらいは僕ひとりでなんとかなりそうだけれど、大きなシステム開発には人手が必要。

多分、僕だけでは無理だ。

軌道に乗ったら、大手に引き継いだ方が無難な案件





「チャンミンがあの会社にまだいたんなら、そうしたんだけどな。

チャンミンを指名したら、辞めたって言うから、直接って思ったんだ。」

「へ?」

「…5年くらい前かな。俺の働いてた会社のシステム開発に来たろ?」



って、どれだろう…

5年前……
その頃は、まだ仕事に夢を抱いてて、組んだ上司に噛みつきながらも、成功させようと必死だった。



「上司でも引かずに意見してたろ。」

「…そういうの常だったんで、どこの話か」

「そっか。…、客の為にここまで考えてくれる奴もいるんだって、一目惚れだな。」

「はぁ?」


「し、仕事への情熱と信念だよ。」

「はぁ…」


「そういう奴に任せたい。と思ったからだな。
そういうこと。」



話を切るように右手を伸ばすと音楽が流れ始める。






…流行りのポップスばっかって、結構こどもっぽいんだな。この人…

この車に似合わない選曲




「う、うちに来るこどもらと話が合わねぇと
仲間にしてくんねぇんだよ。
こどもの方が残酷だかんな。仲間ハズレ。」

「そう、なんですね。」


「家、近くなったら案内して。」

「え?コレってナビ付いてますよね。」


純正品のモニター
この車の威厳を見せつけるかのようにエンブレムが浮き出てるけど…


「…使えねぇんだよ。
海を走らせようとするし、高速降りれねえとこで曲がれって言うし、下道で行けるとこに高速使わせようとするし、で…」

「…アップデートは、」

「わっかんねぇけど。多分、無理。」


宝の持ち腐れ?
…まぁ、でも利用者からしたら不便だな。


「気になる?」

「…なにが、ですか?」

「そういうシステムの利便性とか。」


「…えぇ、まぁ…、そうですね。」

「良かった。」


なにが良かったんだか知らないけど、
軽快に流れるポップスを口ずさむ








何を話せばいいのか…、


外へ視線を移し




…窓に流れる光が無くなるたびに
楽しそうなその横顔が映し出されるのを



ただ、ぼんやりと見続けていた。








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Category - 我はわれ也

5 Comments

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2017/10/17 (Tue) 14:55 | REPLY |   

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2017/10/17 (Tue) 23:41 | REPLY |   

僕猫  

僕兎さんへ

心配して声かけしてくれてありがと(。・ω・。)
やっとこ、熱がさがってきただよ。
2回も声かけてくれたのねヽ(;▽;)

なんかさ。薬が合わなかったのか飲んだら便器とお友達でさ。
熱は久しぶりに8度超え←いつも健康すぎw
節々痛いし動けない…って、寝て汗出して、風呂入って寝て汗出してって←原始的w
で、やっとこ微熱まで下がった←脅威の自然治癒?
咳が出るし声が出ないから、学校は無理だな。移しちゃまずいし。

って事で、今日も寝て治す←ぷ

ありがとね!心配かけたにょ!!(*☻-☻*)

2017/10/18 (Wed) 06:30 | EDIT | REPLY |   

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2017/10/18 (Wed) 08:51 | REPLY |   

僕猫  

レ◯ニ◯さんへ

心配してくれてありがと(。・ω・。)
節々が痛いのが去ってきたから、イケると思う!
このまま、治れ!頭がズキズキってするけど←ぷ!弱気
娘は元気になったお。母に移して元気になったお。
まぁ、自分で色々してくれるし、助かるんだけど…

お!オンニいっぱい車種知ってるね〜♪
その中で雪に弱い二駆のやつ←って色んなのでてるよね。
僕猫情報では…、座面ヒーターありと二駆、ナビが使えないって←昔のだと、CDROMでのアップデート
ってのは、ベンツです←ぷ、あっさり答えw
今のはスポーツタイプっぽいのもあるし、違うかもだけど。
にゃはは←今とは違ってたりして〜〜♪

そして、警戒心強いシムが寝るわけねーっす←ぷ
寝たらね〜。「着いたよ。」から始まる恋物語になるのに、寝ね〜〜っす!!
あー。僕猫も寝顔見たかった…←僕猫の意思とは別の世界w

甘い恋物語に…、なるのか?←えーーーー!
すごぉく、アップが怖いシーンが…まぁ、いいか←よくない!!


早く元気になるからね〜〜♪ありがと♡

2017/10/18 (Wed) 10:12 | EDIT | REPLY |   

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